丁稚日記
こんにちは、冨田質店です。丁稚日記は今回第2回目となりました。
前回は「質屋の歴史」について解説しました。日本では鎌倉時代の時点で既に質屋の業務形態が確立されたという点は驚きでしたね。
今回の丁稚日記のお題は「ダイヤモンド」です。
宝石の顔とも言えるダイヤモンドのアレコレに触れていこうと考えていますのでお付き合いいただければと思います。
ダイヤモンドって?
そもそもダイヤモンドってどんなものなのでしょうか?
ダイヤモンドとは炭素のみで構成された鉱物で、和名は「金剛石」と言われます。
炭素が地下160ⅿ以上深くで膨大な時間をもって超高圧をかけて生成されます。
生成途中で地表に押し上げられた場合、ダイヤは同素体となり、黒鉛になります。これは鉛筆やシャープペンシルの芯に用いられています。
一般的には無色透明ですが、ブルーダイヤモンドなどの色が含まれるものも存在しています。
指輪をはじめとした装飾品などはもちろん研磨剤など工業製品でも重宝されています。
ダイヤモンドは世界一硬くない!?
よく、ダイヤモンドは世界一硬い鉱石と言われていますがそれは誤りなのです。
実はダイヤモンドは世界で3番目に硬い鉱石なのです。
現在、世界一硬い鉱石は「ウルツァイト窒化ホウ素」という火山の残留物で次点は隕石の衝突の際に生成される「ロンズデーライト」です。
しかし、世界一硬い鉱石ではなくなったとしてもダイヤの美しさは唯一無二です。
ダイヤモンドの意味
ダイヤモンドの語源は「征服されざる者、何よりも強い」を意味する”adamazein”,”adamas”(アダマス)から来ているとされています。
それが転じてダイヤモンドの宝石言葉は「純潔・純愛」です。
そのため、ダイヤとは「永遠の絆」の象徴であり、エンゲージリングやマリッジリングによく選ばれています。
ダイヤモンドの4C
ダイヤモンドはそれを評価するにあたって「4C」という評価基準があります。
“Carat”(カラット)、”Cut”(カット)、”Color”(カラー)、”Clarity”(クラリティ)という4つの基準でダイヤモンドをランク付けしています。
①Carat
“Carat”(カラット)はダイヤの重量を表す単位です。
紀元前の宝石商を測る時に使用していたイナゴ豆の古代ギリシア語”Keration”(ケラチオン)に由来しているとされており、1carat=0.2gとなっています。
カラットが大きいほど価値が上がるとされていますが、大きさや重量だけではダイヤモンドの価値は決まりません。
他の3Cの評価も鑑みて初めてそのダイヤのランクが決まるのです。
②Cut
2つ目のCは”Cut”(カット)です。これはダイヤモンドの輝きをいかに引き出せているか極めて重要な要素になります。
代表的なカットには「ラウンドブリリアントカット」があり、皆さんがよく想像される形になります。
このカットはダイヤのロス率が少ない上、美しい輝きを引き出せる技法です。
光源に当てると赤、黄、緑などのプリズムのような光が放たれます。
このカットの評価基準では上記のラウンドやハートといった形ではなくカット面や光がどのように反射して輝くかを見ます。
評価は上からエクセレント(excellent)、ベリーグッド(very good)、グッド(good)、フェア(fair)、プア(poor)の5段階に分かれます。
結婚指輪など特別な贈り物などでダイヤを検討される際にはカットでどのように光るのか注目してみるといいでしょう。
③Color
3つ目のCは”Color”(カラー)です。
これはダイヤの色味を表す部分になります。
ダイヤは無色であればあるほど高品質とされています。
ダイヤの色はパッと見ただけでは区別が全くつきません。
そのため、Colorの評価には複数人で鑑定を行い、全員の意見が一致するまでもう一度鑑定をやり直し続けます。
評価はD,E,Fの”Colorless”(無色)、G,H,I,Jの”Nearcolorless”(ほぼ無色)、K,L,Mの”Faint”(ごくわずかに色味がある)、N,O,P,,Q,Rの”Verylight”(わずかに色味がある)、S,T,U,V,W,X,Y,Zの”Light”(色味がある)に分かれます。
アクセサリーで人に贈る場合はG以上を目安にするといいでしょう。
このグレードは非常に人気があり、ベテランの鑑定士が専門の照明を用いてやっと色味を感じられるレベルです。
ダイヤが大きいほど、色味は目立ちやすいのでご注意下さい。
④Clarity
最後のCである”Clarity”(クラリティ)はダイヤモンドの透明度を指します。
ダイヤは地球の深くでの圧力と熱によって作られる天然の産物です。
そのため、結晶時に取り込んでしまった内包物(インクルージョン)や傷などを有しているものがほとんどです。
Clarityはその異物がいかに少ないかを判定する基準です。
無傷に近ければ近いほど高品質となります。
評価は「無傷」の”Flawless”、「内部は無傷」の”Internaly Flawless”、「ごくごくわずかに内包物あり」の”VeryVerySlightlyIncluded”、「ごくわずかに内包物あり」の”VerySlightlyIncluded”、「わずかに内包物あり」の”SlightlyIncluded”、「内包物あり」の”Included”に分かれます。
Flawlessは原石に近く、最高評価のダイヤですが非常に希少なためほとんど市場に流通しません。
また、SlightlyIncludedであっても肉眼では上位のダイヤとほとんど区別がつきません。
Clarityにそれほどこだわりが無ければ、比較的リーズナブルなSlightlyIncludedのジュエリーを購入するのも視野に入れても良いでしょう。
まとめ
以上がダイヤの品質を決定する4つのCでした。
これら4Cは熟練のトレーダーによって鑑定されます。
ジュエリーを購入していた時に付属している鑑定書があれば、チェックしてみたください。
もし、鑑定書が無ければ鑑定機関や宝石店に鑑定依頼をする必要があります。
冨田質店では鑑定書が無くてもダイヤモンドの高価買取、質預かりを行っております。
ダイヤモンドの鑑定には自信を持っております。
査定は無料で行っていますので是非お気軽にご来店下さい。