過去の買取実績を紹介致します。
こちら葉巻ケースとなっております。
当店では、このようにバッグや財布以外のブランド製品の買取・質預かりを実施しております。
さて、この葉巻ケースですがなかなかお目にかからない商品です。
近年はタバコ離れも進み、仮に喫煙するとしてもiQOSなど加熱式タバコがほとんどです。
そうした背景もあり、シガーケースの類はあまり見かけなくなった物です。
ですが、葉巻は世界最古のタバコとして親しまれてきました。
今回は葉巻の歴史について振り返ってみましょう。
普段とは趣の異なるブログですが、お楽しみください。
世界最古のタバコ
先ほども述べたように葉巻は世界で一番古いタバコです。
その起源はメキシコのメソアメリカ文明までさかのぼります。
葉を三層にして紙で巻くシンプルな構造はずっと変わりません。
フィルターがついていないので、俗に言う「ふかし」で香りや味を楽しむ物になっています。
葉巻はメキシコから北アメリカ、南アメリカ大陸へと広まり、栽培されました。
そして、時が流れ1492年。
15世紀から16世紀にかけてヨーロッパでは大航海時代に突入していました。
香辛料を求めて帆船でインドを目指し、東へ進む航海が盛んに行われていました。
この時、スペインの冒険家コロンブスは地球が丸いことの証明として真逆の西に航路を進めました。
地球が丸いのならば逆から行っても同じ場所に着けるのではないかと考えたのです。
その結果としてアメリカ大陸に上陸しました。
コロンブスは香辛料と共にタバコを発見しました。
彼は現地の人々が吸っている場面を目撃し、興味を惹かれ
スペインへと持ち帰りました。
コロンブスがスペイン国王に献上したことで貴族の間でタバコが流行しました。
これがヨーロッパにおけるタバコ文化の始まりでした。
現地の人々から直接仕入れたということもあり、スペインでは葉巻などの巻きタバコが大流行し、貿易の権利も独占状態でした。
これにより、スペインはタバコを南米から仕入れ、それをイギリスなどのヨーロッパ諸国に売ることで莫大な利益を得ました。
ちなみにイギリスやフランスではタバコは主に嗅ぎタバコや噛みタバコとして親しまれていました。
時代が進むとスペインは自国でタバコを栽培するようになります。
王立のタバコ農場が作られ、スペインにとってタバコは国の一大産業にまでなりました。
その後、1806年にスペインはナポレオン軍により、侵略されてしまいます。
この侵攻でフランス軍の兵士は葉巻を見つけました。
彼らは戦利品の1つとして、葉巻を持ち帰りました。
これがきっかけとなり、ヨーロッパ全土に葉巻が普及しました。
これと同時期にイギリスではコーヒーハウスという文化が葉巻流行に一役買っています。
コーヒーのお供に葉巻を燻らせてゆったりする慣習はこの時に誕生しました。
スペインがこれまでため込んでいたがナポレオンの侵攻により、ヨーロッパに伝播する形となりました。
日本では葉巻が一般的な物になるのは明治時代からでした。
ですが、タバコ自体はそれよりも古い時代に伝わってはいました。
初めて日本にタバコが入ってきたのは16世紀後半、安土桃山時代にあたる時代でした。
この時、日本ではポルトガル人やスペイン人との南蛮貿易が盛んに行われており、火薬や羅針盤など様々な品物と共に、タバコが伝来したと言われています。
しかし、用途が分からなかったためこの時点では喫煙文化は日本には定着しませんでした。
そこから時が流れ、江戸時代に日本人はポルトガル人が葉巻を吸っている場面を目撃します。
江戸の中期、元禄に書かれた文献「本朝食鑑」でその様子が記録されています。
ですが、江戸時代では煙管(キセル)が流行しました。
この理由には日本の貿易相手のオランダの影響だと言われています。
葉巻が普及したのは明治初期でした。
西洋の文化を学んでいく文明開化の一環で富裕層の間で葉巻は大ウケしました。
その後、日本でも野田大九郎、岩谷右衛といった人物の手で葉巻の生産が始まります。
そこからは葉巻の認知度が向上し、一般層にも浸透していきました。
現在では喫煙率自体の低下や加熱式タバコの台頭などで葉巻の需要は減少しています。
ですが、シガーケースなどはアンティークとしての価値があります。
「祖父の形見でヴィトンの葉巻ケースが見つかったけどタバコは吸わないしな・・・」とお悩みの方はぜひ一度当店へご相談ください!
冨田質店ではブランドの葉巻ケースも買取致します!
皆様のご来店を心よりお待ちしております。